設立趣意書

経済成長や社会的豊かさをもたらすのはイノベーションであり、そのイノベーションを牽引するのはスタートアップです。しかし、日本は残念ながらスタートアップが多く生まれ、大きく育つための社会的基盤が整っているとは言い難い状況にあります。その原因の一つが、スタートアップの重要なイベントにかかる実行及び取引コストの高さにあります。すなわち、日本は他国に比べて、会社設立、資金調達、新規上場、会社売却など重要イベントの実務コストが極めて高いのが実態です。


これは、こうしたイベントに必要なスタートアップにかかるデータが標準化・デジタル化されていないことに起因します。スタートアップは、イベント毎に、実態確認、情報集約、内容解釈、不足補充、書類作成に時間を取られています。つまり、日本のスタートアップは、他国の同業他社に比べて余計な時間とコストという足枷をはめられており、競争力が削がれているに等しくなっています。また、データが標準化されていないことは、英語化が進まない原因となり、ひいては外国人投資家を誘致する上での阻害要因ともなっています。


そこでスタートアップの各種データを扱う組織や専門家等が集まって協会をつくり、これらのデータを標準化・デジタル化することを啓蒙していきます。当協会の活動の結果、スタートアップの各種データが創業時から標準化された状態で管理されることを目指し、スタートアップの重要なイベントにかかる実務コストを極限まで下げ、間違いを排除し、情報の非対称性を解消することを目指します。


一般社団法人スタートアップデータ標準化協会    代表理事    砂川大